「2020年にアツいビジネス」と個人の差別化

配信されていた記事で、面白そうなものを発見。

10 Businesses That Will Boom in 2020 - Yahoo! Finance

政府統計(The government's Bureau of Labor Statistics (BLS))などのリサーチを元にまとめた、2020年に活発になっているであろうビジネスのフィールドを予測した記事。こういった労働市場の状況って一昔前なら国ごとの固有性が高そうであったけれど、今や密接に繋がっている感覚。 まさに"The world is flat"な世界なのか。

鳥瞰をし、長期的なキャリア計画を考える上で参考になるのではないかと思う。 キャリアの構築においては、「社会の動向を見据えて、差別化をしつつ、競争優位を発揮できる環境に身を投じる」ということを意識し続けることが大事だと思う。

2020年に盛んになる(かもしれない)分野

フィールドとしては以下の通り。

  • データ爆発(Data crunching)

ビッグデータの時代がはじまり、データ量が爆発的に増えている背景により、ビジネスにおけるインサイト(insights)を発見することが挑戦的な課題となる。

  • カウンセリング・セラピスト(Counseling and therapy)

メンタルヘルスのカウンセラー、セラピストが伸びるらしい。 BLSの統計では、結婚・家族問題分野でのセラピストへのニーズが、2020年までに41%成長。

  • 科学研究(Scientific research)

数多くの分野での技術によるブレークスルーが発生する。そのため、biology, chemistry, math, and engineeringといった分野を学んでいた人々に対する需要が高くなる。

  • コンピュータエンジニアリング(Computer engineering)

ソフトウェア開発の多くはオフショア化しているも、高いレベルのエキスパートに対する需要は依然と高いまま。

  • 獣医(Veterinarians)

BLSの予測では、獣医の需要は、2020年までに36%上昇する、とのこと。

  • 環境保全(Environmental and conservation science)

人口爆発に伴い、効率的に資源を活用する技術の需要は高まる。

  • 特定の医療分野(Some healthcare fields)

ベビーブーマーの増加に伴い、特定の専門分野において需要が生じる。より低い医療費に対するニーズは医療関係者を窮地に追い込むものの、特定のスペシャリストへの需要は増える。

  • マネジメント(Management)

将来の効率的なマネジメントでは、基礎のビジネス知識のみならず、多くの国や場所で事業を管理できる能力、また技術的なノウハウも必要とされる。

  • 金融(Finance)

非伝統的なヘッジファンドやプライベートエクイティといった投資会社は、伝統的な銀行業セクターとして成長する見込みである。それに伴い新たな規制に対応する必要があり、金融のエキスパートへのニーズが高まる。 2008年の金融危機により、人材の流入が止まったことや金融に対する悪いイメージのため、人材不足を引き起こす可能性がある。

従来の伝統的なビジネスにおいて、より良いサービスがより安価に提供されることにより、受益を受ける。また技術系スタートアップが仕事や生活を変化させることを疑う余地は無い。まさに今、想像を張り巡らしているアントレプレナーシップが、予測されていないような大きなインパクトを2020年には引き起こしているかもしれない。

複数スキルの組み合わせによる差別化

もう一つの重要なポイント:最も成功を収めた人々は、大学の卒業やトレーニングを終了した後も、長い間にわたり、新しいスキルを獲得する生涯学習者になる傾向がある。 実際には、複数のスキルセットの構築(リベラル・アーツの背景や、または法律の学位と科学的な知識を組み合わせた分析ノウハウなど)は、雑然とした雇用市場において自分自身を差別化するための良い方法となる。さらに、とある分野において永続的なスキルは他の分野でも有効である。

まさにその通り。ちょっと前には、複数のスキルセットの構築ということを「多能な人」という意味で「Versatilist」という言い方も。複数の分野でスペシャリストとしてのスキルを身につけ、自身にしか出来ないことを発揮するということ。

自身の業界になるけれど、データ分析の分野でも、「統計解析の知識」と「Computer Science」、「ビジネスの知識」の複数分野でのスペシャリティーを持っている人は少なかったりする。
現状では、データサイエンティストとしてはここらへんが差別化要因か。